ヘナで白髪染め。髪と地肌を傷めない天然ヘナのハナヘナ
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読み始めはこの記事から
広がり続けるハナヘナの輪
良い商品や流行というのは、必ずしもそのまま伝わることはなく
時に湾曲し、実験も検証もしないまま個人の思い込みで伝わることも・・・
今回良い質問があったので、保存版として今一度
天然へナ(ハナヘナ)の髪の毛に対する染色工程を記事にしたいと思います。
質問は以下
件名 : ハナヘナについて
お問い合わせ内容:
お疲れ様です! ハナヘナについて お聞きしたいことが あるのですが、こちらでよろしかったでしょうか?
最近、カラーによるかぶれやナチュラル思考の方が増え、カラーからのチェンジで ハナヘナをオススメすると
快く試して頂けます。
皆さま、良さに気付いて頂き、根本が浮く、毛に張りコシが出た、艶やかになった。指通りが良くなった!
ナチュラルな色味が良いなど、感想をいただいてます!
疑問に想うのは太い毛にハナヘナをすると 白髪にカラーが入りません。
もちろん、2度染めです。
時間も充分においてます!
ですが、この方、ストパン後のハナヘナでした。
前回はカットとハナヘナをしましたので色はきちんと入っていました。
ハナヘナの前にする施術により、色が入ったり入らなかったりするのですか?
よろしければ、返答宜しくお願いします(^-^ゞ
天然ヘナの色素というのは、ローソニアと呼ばれるオレンジ色素
このローソニアが毛髪内部に浸透しタンニン分子(ローソニア・オレンジ)と
毛髪内部のケラチンタンパクが吸着することで着色します。
この着色工程は、数千年前より何も変わらず行われてきたことで
現代の人間の髪の毛と当時の人間の髪の毛に違いがあることもないわけです。
当時と現代と何が違うのかというと薬剤が髪の毛に付着しているのか否か。
現代人は自分の素の髪の毛の手触りを知ってる人は皆無であり
その殆どは、手触り感触剤の手触り感。
ということを頭にイメージしてください。
さて。
この質問のキーワードである
この方、ストパン後のハナヘナでした。
という事。
前回はカットとハナヘナをしましたので色はきちんと入っていました。
前回は、きちんと入っていた。ということですので
なにか?
が
ヘナの色素が浸透することを阻害をしたことが原因であることは
文章を読んだ誰もがわかる事実となりますね。
ここで、ストパンという言葉がわからない方もいるでしょうから
簡単に説明します。
ストパンとは、アイロン技術のことを指しています。
男性のアイロンパーマを行うときのアイロンを使い
女性のストレートヘアーの毛先に丸みを持たせる技術のことです。
ですので、ストパンをしたからヘナの色素が浸透しにくかった
ということではありません。
では何が原因なのか?
ストレートヘアーをアイロンだけで形付けることはもちろんできません。
パーマやストレートパーマと言う技術には
必ず薬剤を使います。
この薬剤にヘナの色素が浸透しない現象を作る溶剤が髪の毛に吸着してることが
この場合の原因と言えるでしょう。
一般の方にわかりやすく書くと
ストレートをして手触りサラサラ、ツヤツヤという質感が
より日持ちする ほど
溶剤がしっかりと吸着しているということになります。
この溶剤が吸着することを
という物理吸着になるのですが、難しいですよね(笑)
ちなみにヤモリもファンデルワールス力を使って壁に張り付いてるとか。。。
http://matome.naver.jp/odai/2140801596374540801
面白いですね。
話を戻します。
この物理吸着というのは、
シャンプー、トリートメントでも簡単に作れる現象です。
シャンプーで洗うとキシキシとなりますね。
洗い流して、トリートメントをつけるとツルンとします。
これが物理吸着です。
手触りツルサラ♫
この物理吸着は比較的弱く、温度や圧力の制御でも可逆的に脱吸着できます。
ツルンとなった手触りもまたシャンプーをすればキュッとなりますね。
この現象が可逆的に脱着できる(リセットできる)という表現です。
※ 可逆的とは。
一旦進んだものや、変化したものを、元の状態に戻すことができるような性質や機能のことを幅広く指す言葉。
逆の意味の言葉は「不可逆的」。
余談ですが、一般の生活でも可逆的現象は見ることが出来ます。
水を凍らせて氷にしても温めれば元に戻る。
これが可逆的現象。身近でしょ?
しかし、この可逆的現象も高熱を使用することで吸着剤の電子状態が変化し触媒反応を起して
不可逆反応になります。
話の流れで、不可逆反応を解説すると、
生卵を焼いたら目玉焼きになりますが
また生卵に戻すことは出来ませんね。
これが不可逆反応です。
質問の続きで、その後のやり取りでオイルを使ったから
ヘナの入りが悪かったというやり取りもありましたが
天然ヘナにも天然オイル成分が含まれてますのでオイルでヘナの色素が阻害されるということは
過去の実験でも考えにくいですね。
ヘアーワックスをつけた状態でもヘナは着色できました。
ですのでこの場合は、ストパン技術を行った溶剤に問題があります。
技術的に高熱を使用するアイロンなどでは不可逆的現象を起こして
膜を形成してしまいます。
よくシリコン被膜とアルキル被膜は違うといわれますが、膜を張る化学吸着という意味では同じ範疇と考えられます。
膜を張っているから天然色素であるローソニアが入り込まないわけですからね。
ですので天然100%のハナヘナをする場合は、事前に 髪の毛の前歴 を確認し
シャンプーでリセット出来る膜 であれば簡単に施術することが出来ます。
数千年も前から水と葉っぱだけで染めてきたのが天然ヘナ染めというものです。
オイルもその時代から存在するもの。
ハナヘナの染まりが悪いわけではなく、手触りを求めた結果
ヘナの色素が入らなかった・・・
葉っぱは何も悪く無いと思います。(ヘナ君の代弁)
高熱を使用する技術は、その後お客さんがどのような髪型を希望するか?
よく話し合いながら使用する溶剤をチョイスした方がいいですね♫